房総の四季
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上総の正月

御降りの善男善女清めけり





玉前神社は上総国一之宮であり、これが駅名にも地名にもなっている。 御祭神は玉依姫命で、海神豊玉姫命の妹に当たる。
延喜式神名帳にも名のある、歴史と格式の高い神社である。
新しく始まる事象、起業、再生、発祥等の守護と子授かり、安産、子育てなど女性の神秘的な
事象の守護に霊験あらたかなのだそうだ。
本殿は平成の大修理のまっただ中で、全容をうかがい知ることは出来ないが、槇の巨木の神域は
佇むだけで心を洗われるような清々しい気分になれる処だ。


今年は元日から余り天気が良くなかった。お屠蘇を飲んで昼頃一宮神社に初詣に出かけた。
転居して始めての初詣であり,息子夫婦も同道してのお参りとなった。雪はぱらぱらと風花が 舞う程度ではあったがなかなか進まぬ列に冷たかった。売られている甘酒が温かく本当に助かった。
左の写真は一宮いっちゃんと名のる,当地のユルキャラである。可愛い子供達が次々に記念写真を 撮っていた。



       焼き烏賊の匂ひに咽せる初社

       持ち帰る可も不可も無き初神籤

       初の護符買へば巫女舞ふ神楽殿



南宮神社は上総一宮一二社祭の神社の一つで風格のある神社である。我が家からも 近いので初詣でをして置いた.秋の裸祭の時は,この神社の前で大きな花火大会が 行われる。
元日では無かった所為もあるが、静かで氏子代表の方々だけがテントを張って仕事を していた。
次の写真は玉前神社裏の一宮城趾から町の中心部を俯瞰したもの。我が家は左の鉄筋の後ろの森に消える辺りにある。 最後の句は女正月の15日に一宮商店街に残る歴史的建造物の蔵店でその家の家財の小物の 即売会が開かれた。大物は正規の古物商が早々に買い付けをしたようであったが、私も幾つかの茶道具を求めた。


      産土神の初御空なり鳶舞へる

      駅伝や雑煮喰ふ居間穏やかに

      鵯の蜜吸ふ庭やおらが春

      蔵店のがらくた市や女正月
15年伊吹嶺誌6月号遠峰集



この項了


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